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エロフィンチューブを出荷しました。
乾燥に使用するエロフィンチューブ380本を出荷しました。自然対流にて空気を乾燥します。
熱交換器の腐食について①
熱交換器に起こる腐食については、使用する材料又流体により様々な形態があります。
その中でも今回はステンレス鋼に発生する応力腐食割れについて解説します。
ステンレス鋼とは鉄をベースにクロムやニッケルを加えた合金鋼です。
鉄にクロムを添加することで、表面に非常に薄い酸化皮膜(不動態皮膜)を形成し、
外部環境との反応を抑制し、耐食性を向上させています。
ステンレス鋼といっても、金属組成的に大きく以下の3種類に分類する事が出来ます。
1. オーステナイト系
クロム18%-ニッケル8%・・・・・・・・・・・・・・・・ SUS304
クロム18%-ニッケル8%-モリブデン2.5%・・・・・・・・ SUS316
2. フェライト系
クロム18%・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ SUS430
3. マルテンサイト系
クロム13%・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ SUS410
前述しましたように、ステンレス鋼は不動態皮膜で覆われ、優れた耐食性を有していますが、
置かれた環境によってはこの皮膜が破壊されて腐食が発生します。
その腐食形態の一つに応力腐食割れ(SCC : Stress Corrosion Cracking)があります。
一般的に産業用・化学プラント用熱交換器には、オーステナイト系ステンレス鋼が多く採用されていますが、
SCCはオーステナイト系ステンレス鋼に特有の腐食割れとして知られています。
下図の様に主たる3つの要因が重なった場合にSCCは起こる可能性があります。
熱交換器製作時には、溶接による加熱が行われます。加熱が行われることにより材料中の炭素がクロムと結合し、
結晶粒界に沿ってクロム炭化物が析出します。するとその近傍に沿ってクロム欠乏域ができ、
そこに塩化物イオン等の腐食因子が介在した場合に割れが発生します。
【対策】
・使用する流体に腐食因子があるとあらかじめ分かっている場合は、鋼種を低炭素鋼(SUS304L、SUS316L等)にする。
・フェライト系ステンレスを使用する。
・その他の合金(ハステロイ等)を使用する。
・流体の腐食要因を低減する。
SCCだけではなく、温度や圧力によっても鋼種の使い分けが必要となりますので、幣社へ熱交換器の設計をご依頼の際は是非ご相談下さい。
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